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研究内容

 

 体力は「行動体力」と「防衛体力」の2つに分けることができます。「行動体力」は筋力、柔軟性、瞬発力、持久力など行動や身体運動に必要な基本的要素です。一方、「防衛体力」はウイルス・バクテリアなどの外界からの侵襲、温度変化、精神的ストレスなどから体を守る免疫系・自律神経系・内分泌系・高次神経系からなります。

 最近の子どもたちは昔と比べると体力不足だと言われ続けています。子どもの体力低下を国民に予感させているのは、「行動体力」の変化だけではなくて、「防衛体力」の低下であることが、最近の研究により明らかとなってきています。子どもの体力低下を食い止めるための鍵となるのが身体運動であり、防衛体力の限りない発達を保障する科学的根拠に基づく実践の構築が早急な課題です。

 競技スポーツ、生涯スポーツ・積雪寒冷環境における体力づくり、あるいは健康の保持・増進を目的とした身体運動において、トレーニングの効果をより高めるためには栄養と休養のタイミングとバランスが重要です。運動・栄養・休養を融合した科学的根拠に基づく実践の構築を可能とする実験的検証の充実が期待されています。

 からだづくり・体力づくり・健康づくりは、家庭・学校・職場・地域と全ての生活領域に抱合されており、また生涯を通しての累年的蓄積が大きな規定性を有しています。体力科学における研究成果の蓄積を土台として、他講座との連携により、個々が実践の主体となるための力量形成を可能とする教育学的プログラムの構築が、研究活動の到達目標です。

北海道大学体力科学研究グループ

Hokkaidou University Physical Fitness Lab

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